アニサキス症

ついに,アニサキスにやられた。

アニサキスは海の魚やイカ寄生虫
魚やイカは中間宿主で,魚やイカが更に大きな鯨やイルカに食べられて,それら最終宿主に入る。そこで卵を産んで,その子供が小さなエビ類に寄生して,それを餌として食べた魚,イカに移る。
鯨などの海のほ乳類には寄生できるわけだが,人間にはできない。人間に入ると胃や腸に食らいついて激しい痛みを起こす。寄生されないのは幸いだが,その分激しい痛みを伴う。

で,おとといの夜中だった,激しい腹痛で目が覚めた。
みぞおちに近い,おなかの上の方がやたらに痛む。姿勢を変えても痛みが和らぐ事は無い。
この痛み,以前に経験した尿管結石のときの痛みにも似ている。あれからずいぶん時間が経ったので再発の可能性考えられた。
もう一つの大きな可能性,アニサキス症だ。晩にサバの刺身を買って来て食べた。
鮮度もよく,おいしいサバだった。でも,腹身の部分がかなり入っていたので,美味い分だけアニサキスのリスクも高かったはずだ。ついに来たか,と覚悟した。

朝まで眠れないが,動く気にもならない。救急で病院へ行くほどの事態ではなさそうと朝を待った。ようやく起きられるだけの痛みになり,病院へ。
ところが,病院は混雑,診察はお昼近くになるとのこと。一旦家へもどり,診察を受けると,やはりアニサキスの可能性がかなり高いとのこと。他の原因のチェックにもなるので,ともかく内視鏡検査をする事に。ところが,当日はもう一杯で検査内視鏡の検査はできないと。。。症状を和らげる可能性があるということで,胃薬と抗アレルギー薬を処方されて,翌日の朝まで待つ事になった。
薬が効いたかどうかはよくわからないが,ともかく,激しい痛みは次第に収まり,うとうとと眠れるほどにはなった。

血液検査の結果も見て,やはりアニサキスの疑いがありという事で,内視鏡胃カメラを飲んだ。あの,のどを通過するときの苦しさは,最悪。
しかし,「あ,いたいた」と虫が見つかったときは,一緒にモニターを見ながら安堵した。
幸い,一匹に噛み付かれた箇所以外に炎症はなく,胃も十二指腸も奇麗ということで,虫を取り除き無事終了した。
取り出した虫は,記念に貰って帰った。これで,人に自慢できる(???)
虫を取り除くと,急速に痛みは弱くなった。。

これが問題のアニサキス

このブログを書いて写真をのせようと,標本瓶の蓋を取って驚いた。
この虫まだ活きており,ゆっくりと動いていた。ホルマリンかアルコールでもつけてあるのかと思ったら,生理食塩水か真水にでもつけてあったらしい(臭わないが,なめてみる勇気はなかった)。腐らしたらもったいないので,すぐにエタノールに入れ替えた。
内視鏡で覗いていた先生曰く,「刺身が新鮮だった証拠,高知ではよくあるね」
アニサキスが特に危ないのは,サバ,イカ(スルメ),サケなど。
サバ好きの高知県ではアニサキス症は多いはずである。
加熱はもちろん,一旦冷凍すれば防げるのであるが,新鮮な刺身やしめさばは,やはり生のままで食べたくなる。
ちなみに,アニサキス症にかかる人の回数の統計というのはあるのだろうか。
懲りずに,何回もという人が意外とと多いのではと思ったりする。

激しい痛みと,胃カメラの苦しさを味わっても,致命的でないし,サバの美味しさは何とも代え難いと。