東京都写真美術館鑑賞

あけましておめでとうございます。

昨年は更新ペースが遅くなり,話も発散気味。
とはいえ,あまり決めてかかるとしんどくなるので,当分気ままに更新していこうと思います。

年末はばたばたとしていて日程が決まらずも,年内に帰省。
晦日はすっかり夜更かししたので,今年の元旦は寝坊。
2日は企画展が気になっていた東京都写真美術館に。
初詣もさておき,2日に出掛けたのは,なんと太っ腹な東京都,全館入場無料。感謝
見たかったのは北井一夫:いつかみた風景
モノクロで失われつつある農村・漁村や反対に新しく「故郷」になっていった団地の暮らし,その変化や軋轢を象徴する学生運動,成田空港の反対運動のなかの人々を記録が並ぶ。

自分はその時代に生まれ育ち,両親は社会に疑問を抱く若者として,あるいは親となって過ごした時代。

「いつか見た風景」はその通り,一緒に出掛けた両親にも記憶を呼び戻した。母が今まで聞いた事がなかった,既に会社勤めをし大学夜間部に通っていた父が学生運動のデモに出掛けた話が出て来たりで、両親も楽しんだ様子でよかった。

もう一つの企画展,新進気鋭の若手5人の作品も興味深かった。しかし,共通するある種の冷たさ,喪失感は時代の現れなのか,芸術ってそんなものなのか。

もう一つの企画展,「記録は可能か」は,動画,映像の企画。2つを回った後で疲れて,かなり偏った印象とは思うが,映像の方がより「独りよがり」で作者の押し付け度合いが大きく回りくどい,という印象でほとんどの作品にはじっくりと向かい合う事が出来なかった。
この辺りは個人の嗜好と巡り合わせか。


RICHO GR IV
美術館入口から恵比寿駅に向かう通路。